韓国の大統領経験者の逮捕と日本の政治腐敗:どちらの国に住みたい?

picture

韓国の大統領経験者の逮捕と日本の政治腐敗:どちらの国に住みたい?

「韓国って歴代の大統領が逮捕されたりして、治安が悪そう…」。34年前、私が韓国に対して抱いていたイメージです。一方で、日本の政治家は悪いことをしても逮捕されない。当時の私は「悪いことをしても捕まらない日本は、韓国より安全で暮らしやすい国だ」と思っていました。

しかし、近年、日本の政治家の不祥事が相次ぐ中で、本当にそうなのかと疑問を抱くようになりました。

安倍元首相の「桜を見る会」前夜祭における費用問題が良い例です。当初、安倍氏は「参加者が一人5000円を支払った会であり、自分は主催者ではない」と説明していました。しかし、参加者からは「5000円を支払っていない」という声が上がり、説明の矛盾が露呈。最終的に、ホテルの領収書は公開されず、秘書が略式起訴、安倍氏自身も不起訴処分となりました。

この件に限らず、日本の政治家には、説明責任を果たさず、罪を問われないケースが目立ちます。本当に悪事を働いたのなら、正式な裁判で真相を明らかにすべきではないでしょうか。

さらに、昨年話題になった「上級国民」という言葉。これは、一般国民と一部の特権階級の間には、権利や待遇に大きな差があるという現実を象徴しています。

コロナ禍においても、一般国民は自宅療養を強いられる一方で、政治家やその関係者は優先的に医療を受けられるというケースが報じられ、批判が集まりました。

例えば、自民党の元幹事長である石原伸晃氏は、無症状ながらも「体調が悪い」とPCR検査を受け、陽性反応が出ると即入院。一方、一般国民は、重症化の兆候が現れても、なかなか入院できないという状況が続いています。

このような状況を見ていると、一部の政治家や特権階級にとって、一般国民の命は軽視されているのではないかと思わざるを得ません。

もちろん、すべての政治家が腐敗しているわけではありませんし、命がけで国民のために尽力している方も多くいらっしゃいます。

しかし、権力を持つ立場にある者が、その責任を放棄し、私腹を肥やしたり、国民を欺いたりする行為は決して許されるべきではありません。

韓国では、国民の力で不正を働く大統領を弾劾・罷免に追い込んだ歴史があります。日本でも、政治家に対して、より厳しい目を向け、 accountability (説明責任) を求めていく必要があるのではないでしょうか。

私たち一人ひとりが、政治に関心を持ち、声を上げていくことが、より良い社会を築くために重要です。